04 Limited Sazabys「SOIL」レビュー
また1ヶ月経ってしまった。
ご無沙汰しております。今回は、04 Limited Sazabysの3枚目となるニューアルバム「SOIL」をレビューしていきたいと思います。
概要
前作から約2年1か月ぶりとなる04 Limited Sazabysのアルバムのリリースとなった本作は、2018年に結成10周年を迎え、初のアリーナツアーなどを行った彼らの勢いを感じる作品となっている。
今作は、初回限定盤、通常盤があり、TSUTAYAとHMVにて限定グッズがつくセットも販売された。
収録曲は、前作以降にリリースされた「Squall」、「My HERO」、2018年3月よりロート製薬「スキンアクア」CMソングとして使用されている「Shine」などが収録されている。
尚、「My HERO」と両A面の表題曲としてリリースされた「夕凪」は未収録となった。
また「Squall」に収録されていたカップリング曲も一切収録されていない。
オリコンチャートでは、自身最高位となる週間2位を記録。
現時点、アルバム累計売上も自身最高となっている。
収録内容・楽曲紹介・感想
1.message
04 Limited Sazabys「message」(Official Music Video)
アルバムのオープニングを飾る曲。初期の彼らを象徴する全編英語詞の曲。
約1分間の短い中、駆け抜けるような速さで、次曲の「My HERO」につながるような仕組みとなっている。
また、インタビューにてボーカルのGENは、「久々に英語じゃないと歌えないようなクサい歌詞を書きたかった」と語っている。
アルバムの歌詞カードには翻訳は記載されていないが、この曲のPVには日本語の翻訳が登場する。
2.My HERO
04 Limited Sazabys「My HERO」(Official Music Video)
4枚目シングルの表題曲。テレビ東京系ドラマ24 第50弾特別企画「オー・マイ・ジャンプ! 〜少年ジャンプが地球を救う〜」オープニングテーマ。
フォーリミらしいエモい曲。エモすぎる。
歌詞に出てくる「My HERO」は彼らにとってのヒーローであろう。
この曲がリリースされたとき、かなり気に入って聞いていた覚えがある。
僕は今回のSOILツアーに参戦する予定なのだが、この曲をやられたらさすがに泣くんじゃないかと思ってしまう。
3.Brain Sugar
フォーリミといえばのポップパンク。
甘酸っぱい歌詞もかわいらしく感じる。
サビに出てくる「天国味の秘密」とかアレ系想像してしまう。
4.Utopia
NHKアニメ「ラディアン」オープニングテーマ。この曲のアレンジャーはakkn氏が手掛けている。
アニメタイアップもついているため、いつもとはまた違う少しクールな面もありつつどこからしさもある曲。
なんてかっこいいんだ。この疾走感半端ない。
GENの声の高さ、HIROKAZ、RYU-TA両者のギターの音もだが、ここは何といってもKOUHEIのドラムはやはりすごすぎる。なんでこんな速さ打てるのか。
5.Milestone
04 Limited Sazabys「Milestone」(Official Music Video)
本作のリードトラック。
3rdミニアルバム「monolith」の続編となっており、「monolith」と「Milestone」に出てくる「夢」は同じものであるという。
この曲もテンポも歌詞もすごい好き。
そして、本曲と「monolith」の歌詞を比較すると「monolith」で誓った夢は叶うかわからないが「Milestone」ではその夢は叶うかわからないまま今もこうして過ごしているというようなメッセージであると思っている。
6.Password
速い曲が続いていたが、この曲でテンポが落ち着く。
タイトルのように近づいたり離れたりしているような歌詞に感じる。
7.Alien
「Utopia」でアレンジを手掛けたakkn氏が本曲でも編曲を担当。
今までのフォーリミになかったような感じの曲だなぁと思った。
ここまでミクスチャーな楽曲はこれまでにもなかったし、新境地ともとらえられる曲。
8.Kitchen
04 Limited Sazabys「Kitchen」(Official Music Video)
「CAVU」の「milk」や「eureka」の「Telepathy」辺りのようなどこか遊び心のある曲。
正直最初、歌詞に深夜帯の時間が出てくることや、「そろそろあいつが出て来るぞ」と出てくるため、オバケを意識しているのかと思ったが、インタビューではこの時間帯は寝れないときに生じる不安感を意識したようだ。Bメロの歌詞は確かにそうだ。
また歌詞に「フィクションに泳ぎたくなっちゃう」と出て来るというファンにはたまらない仕掛けも入っている。
今作では一番好きかもしれない。
04 Limited Sazabys「Galapagos」(Official Music Video)
これまたやばい曲。本作で最も問題作。
ガラパゴスとはWikipediaによればガラパゴス諸島の生態系の状況から転じて、独自の進化を遂げた市場状態を指しており、本作ではその進化による混乱のような物が歌詞に含まれていると思う。
これはPVも面白い。時代劇、料理番組、テレビショッピング、子供番組、恋愛ドラマ等が次々変わるように出てきて途中で放送事故のような物になる。そして最後は、そのテレビを見ていたフォーリミメンバーがテレビを消す。このテレビを消すシーンで僕はMr.Childrenの「ニシエヒガシエ」を連想してしまった。
10.memory lane
スローテンポな楽曲。どうやら1stミニアルバム「Making all!」のころの曲を意識したそうだが、実は未聴のためわからない。
「そこはどう?その後どう?」「それでどう?調子どう」というところも面白く感じた。
11.Shine
ロート製薬「スキンアクア」CMソング。
「Squall」のカップリング曲となった「Happiness」もCMに使用されたがそれと同様にこの曲もCMとCD音源では歌詞が違う。
CM版は夏がテーマだが、CDに収録されているものは恋愛がメインの歌詞となっている。
この曲にはゲストミュージシャンとしてSPECIAL OTHERSの芹澤“REMI”優真氏がオルガン、鉄琴として参加している。
最初と最後に英語詞が登場している。
この曲もゆったりし ている曲調で、インタビューにて「CMでの歌詞の夏要素を減らした」と言っているが、オルガンの音により夏の終わりのような曲に感じる。
12.Squall
04 Limited Sazabys「Squall」(Official Music Video)
3枚目シングルの表題曲。
「eureka」以降にリリースされた最初のシングルで本作「SOIL」を締めくくる。
そもそもアルバムタイトルの「SOIL」とは土壌という意味であり、最後にその土に雨が降り、芽が出るという構成になるためとしている。
この曲も彼ららしい曲であるが、歌詞は遠回しに「自分らしく生まれ変われ」と歌っているような気がする。
五月雨が不安、太陽が前向きな自分を指しているのかなという感じですかね。
最後に
また下手な文章を最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。
本作は、「Squall」以降のような言ってしまえば世向けな作品になりそうな気もしたが、その予想はいい意味で裏切られこれまで自分たちの武器にしてきたような物を発揮するというようなこれまでやってきたような曲も多数ある作品でした。
自分はあまりメロコアをあまり聞かないのですが、口コミで彼らの名前を知り、聴くようになりました。
初めて聞いたのは「eureka」で、初めて聞いた時は、このようなジャンルのバンドを利かない自分にとってまさに「未知との遭遇」のように感じました。
そして「CAVU」などとも出会いを重ねての本作はこれまで以上に素晴らしいフォーリミを聴けたなと思いました。
評価
1.message 3.5
2.My HERO 4
3.Brain Sugar 3
4.Utopia 4
5.Milestone 4.5
6.Password 3.5
7.Alien 3
8.Kitchen 4.5
9.Galapagos 4
10.memory lane 3
11.Shine 4
12.Spuall 4